食物アレルゲン検査

 

食品の中に、卵や小麦など、アレルギー表示が必要となる原材料が含まれているかどうか、原材料由来の遺伝子やタンパク質を調べ、含有を確認する検査です。最近は、製品の検査だけではなく、コンタミネーション防止のため、生産ライン洗浄後のリンス水の検査、生産設備の拭取り検査についてのお問い合わせ、ご依頼が増えてきています。日常の管理と併せて、定期的な検査による、科学的な検証の実施をお勧めいたします。検査内容について、ご不明な点がございましたら、お問い合わせください。お客様に最適な検査を、ご提案させていただきます。
弊社は、全ての試験(ELISA法、PCR法、ウエスタンブロット法、制限酵素処理試験、イムノクロマト法)に対応しておりますので、スクリーニング検査(ELISA法)から確認検査(PCR法、ウエスタンブロット法)の追加試験もワンストップで迅速な受託検査が可能です。

特定原材料(表示義務)

重篤度・症例数の多い8品目について、省令で表示が義務化されています。
令和5年3月には新たに「くるみ」が追加されました。

「ELISA」「PCR」」「PCR-核酸クロマト」「ウェスタンブロット」は、消費者庁通知法に準じた試験方法です。
「イムノクロマト」は、通知法記載の試験法ではありません。
通知法:消食表第139号「食品表示基準について(別添)アレルゲンを含む食品の検査法」(平成27年3月30日)
※弊社で対応できる試験法を各品目の下欄に記載しています。記載がない項目は対応しておりません。

特定原材料に準ずるもの(表示を奨励)

過去に一定の頻度で重篤な健康被害が見られた20品目について、通知で表示が奨励されています。

※弊社で対応できる試験法を各品目の下欄に記載しています。記載がない項目は対応しておりません。

特定原材料8品目
検出対象
検査区分 使用
キット数
検体数 検査料金(税別) 納期
卵、乳、小麦
そば
落花生
(ピーナッツ)
甲殻類
(えび・かに)
くるみ
【スクリーニング】
定量検査法
(ELISA法)

ーーーーーーーーーーー
濃度特定(オプション)









2~4
≧5(*1)

2~4
≧5(*1)


16,000円
15,000円
13,000円
27,000円
25,000円
22,000円

(1キット毎) 10,500円
5営業日
卵、乳、小麦
そば
落花生
(ピーナッツ)
甲殻類
(えび・かに)
くるみ
【スクリーニング】
定量検査法
(ELISA法)

ーーーーーーーーーーー
濃度特定(オプション)








2~4
≧5(*1)

2~4
≧5(*1)

12,500円
12,000円
10,500円
22,000円
20,000円
18,000円

(1キット毎) 10,500円
10営業日
NEW
卵、乳 【確認検査】
定性検査法
(ウェスタンブロット法)


65,000円
7営業日
小麦、そば
落花生
(ピーナッツ)
えび、かに
【確認検査】
定性検査法
(PCR法)


31,000円
1品目追加 +10,500円
(奨励品目の追加も可能)
5営業日
小麦、そば
落花生
(ピーナッツ)
えび、かに
【確認検査】
定性検査法
(PCR法)
27,000円
1品目追加 +10,000円
(奨励品目の追加も可能
10営業日NEW
くるみ 【確認検査】
定性検査法
(PCR-核酸クロマト法)
31,000円 5営業日
くるみ 【確認検査】
定性検査法
(PCR-核酸クロマト法)
27,000円 10営業日NEW
えび 【確認検査】
定性検査法
(制限酵素処理による確認)


10,500円
5営業日
えび (えびの追加試験)
「あきあみ」の検出 (*2)


21,000円
5営業日
かに (かにの追加試験)
「しゃこ」の検出(*2)


21,000円
5営業日
卵、乳、小麦
そば
落花生
(ピーナッツ)
甲殻類
(えび・かに)
くるみ
【簡易検査】
イムノクロマト法


5,500円
3営業日
  • 定量検査法と定性検査法は、通知法に準じた試験法です。
  • イムノクロマト法、「あきあみ」「しゃこ」の検出は、通知法記載の試験法ではありません。
  • (*1)同じ検出対象の場合に限ります。
    例えば、卵の検査が5検体以上の場合は適用となりますが、卵の検査が2検体と小麦の検査が3検体で、合わせて5検体となる場合は適用されません。この場合は、卵、小麦はそれぞれ2~4検体の価格帯になります。
  • (*2)えび検出用プライマーは「あきあみ」を検出せず(偽陰性)、かに検出用プライマーは「しゃこ」を検出(偽陽性)します。
    「あきあみ」「しゃこ」を検出するプライマーを使い、PCR法で確認します。
  • 「卵」「乳」「小麦」「そば」「落花生」「くるみ」の定量検査法(ELISA法)とイムノクロマト法は、以下の検査キットが選択できます。
    ●FASTKIT(日本ハム株式会社)
    ●FASPEK、ナノトラップ (株式会社森永生科学研究所)
特定原材料に準じるもの(奨励品目)
検出対象
検査区分 使用
キット数
検査料金(税別) 納期
大豆、ごま、
アーモンド
イムノクロマト法
5,500円
3営業日
大豆
ELISA法
ーーーーーーーーーーー
濃度特定(オプション)



19,000円

10,500円
5営業日
ごま、アーモンド
カシューナッツ
マカダミアナッツ
ELISA法
ーーーーーーーーーーー
濃度特定(オプション)
1


40,000円

20,000円
5営業日
(*3)
大豆、りんご、バナナ
もも、やまいも
キウイフルーツ、ごま
さけ、さば、いか、あわび
牛肉、豚肉、鶏肉
PCR法

31,000円
1品目追加 +10,500円
(特定原材料の追加も可能)
5営業日
大豆、りんご、バナナ
もも、やまいも
キウイフルーツ、ごま
さけ、さば、いか、あわび
牛肉、豚肉、鶏肉
PCR法
27,000円
1品目追加 +10,000円
(特定原材料の追加も可能)
10営業日NEW
アーモンド
カシューナッツ
マカダミアナッツ
PCR法 42,000円
ーーーーーーーーーーー
弊社ELISA検査からの確認検査
35,000円(*4)
5営業日
  • (*3)検査キットの在庫状況により、納期が1~3週間延びる場合がございます。
  • (*4)事前に弊社でELISA検査を実施し、その確認検査の場合の料金です。
その他

「特定原材料」「特定原材料に準ずるもの」以外に、下記の検査を受託しております。
●ナッツ類 (ELISA法、PCR法)

検出対象
検査区分 使用
キット数
検査料金(税別) 納期
ヘーゼルナッツ
ピスタチオ
ココナッツ
ブラジルナッツ
ペカンナッツ
松の実
ELISA法
ーーーーーーーーーーー
濃度特定(オプション)
1

40,000円

20,000円
お問い合わせください
ヘーゼルナッツ
ピスタチオ
ココナッツ
ブラジルナッツ
ペカンナッツ
松の実
PCR法 42,000円
ーーーーーーーーーーー
弊社ELISA検査からの確認検査
35,000円(*5)
お問い合わせください

>(*5)事前に弊社でELISA検査を実施し、その確認検査の場合の料金です。

●米、ジャガイモ、トウモロコシ (PCR法)

詳細はお問い合わせください。

試験法概要
  • ELISA法
    抗原抗体反応を利用し、食品中に含まれるタンパク質を検出します。特異性(どれだけ正確に区別できるか)と定量性(どれくらい含まれるか)のある検査法です。食品の加工度合、使用原材料によっては、偽陰性、偽陽性となる場合がありますので注意が必要です。
  • PCR法
    検出対象に特異的なDNA領域をPCRで増幅し、電気泳動により検出する方法です。極めて微量なDNAでも検出することが可能で、特異性も高い検査法です。加工食品では、DNAの低分子化、PCR阻害物質の存在やDNAの抽出が困難(残存しない)な場合があり、検査が不可能な場合があります。
  • PCR-核酸クロマト法
    PCR法と同様の特徴があり、検出方法はPCR産物をストリップに展開し、標的DNAの有無をストリップ上の着色ラインにより目視で確認する検査法です。
  • ウェスタンブロット法
    食品中に含まれるタンパク質を、電気泳動により分子量で分離し、ELISA法と同様に、抗原抗体反応を利用してタンパク質を検出します。分子量により区別するため、ELISA法よりも特異性が高く偽陽性が現れにくい検査法です。既知濃度の標準タンパク質を並行して使うので、標準タンパク質のバンドと比較して、おおよその濃度が判ります。
  • イムノクロマト法
    抗原抗体反応を利用して、 滴下したサンプル中に目的の抗原があると 試験紙上に線が現れ、目で見て結果を 判定できる検査法です。短時間で測定が可能、 特別な機器が不要で測定が簡単などのメリットはありますが、 通知法に収載されていない試験法です。

●納期について(必ずご確認ください)
●ご依頼方法(必ずご確認ください)
●検査依頼書(指定の依頼書をお使いください)

精度管理
  • 当社では、毎年、外部機関による食物アレルギー物質検査精度管理調査に参加しており、満足なパフォーマンスという結果を得ております。
注意事項
  • 検体は、一包装を一単位としてご送付ください。原料の場合は少なくとも100g程度をご送付ください。パック類などに包装された加工食品などは開封せずにご送付ください。
  • 本検査は、食品中から原材料由来のタンパク質・遺伝子を検出する検査で食物アレルギー発症の有無を診断するものではございません。
  • 食品の加工による原材料成分の変化・分解や、食品からの原材料成分の抽出効率の変動により、本検査結果が実際の原材料総タンパク質含有量と必ずしも一致しません。PCR法において、DNAが低分子化されていた場合や、DNA抽出が困難な場合、検査が不可能な場合がございます。
  • 定量検査法の検査結果が8~12ppm(μg/g)の範囲となった場合、再試験は行いませんので改めてご依頼下さい。
  • 牛肉、豚肉、鶏肉の検査は、対象となる生物種由来のDNAを検出するPCRを行います。特定原材料等の範囲外となる内蔵・骨・皮や、乳・卵・ゼラチン・コラーゲンなどが原材料で使用されている場合、原材料由来のDNAを検出する可能性があります。

●ご不明な点がございましたら、お問い合わせください。